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ダヴィンチお怒りになる?

| 【今年の旅行】

お正月が終わって、再び刺繍ってなに?状態になっていまます。というか実はサイトに裏でかなり面倒な作業に入っていて。毎晩夜なべ仕事しています。見た目はたぶんほとんど変わらないはずなんですが。しかも複数サイトをあっちこっちしているので。
そして以下全く刺繍に関係ないプライベートな話題なので、お暇な方のみ。トップエントリーは全文表示されちゃうのですが。

ベストセラーのおかげで、ここ2,3年ダヴィンチがブーム。夫が昨年のお正月に読んだのを貸してくれたので(こんなものを読む暇があったのか)読んだのですが、あんまりダヴィンチ出てこないですね、あれ。
春にルーブル浸り旅行した時も、特にそれは関係なくて。(地下道でピラミッドを見ている人はいましたが)単に子供が中学に行ったら連れて行くって、赤ん坊の頃からなんとなくずっと予定のうちみたいだったのです。

でも昨年の旅行はかなり不完全燃焼で、原因はフランスのスト、エールフランス、ローティーン、そしてとどめは一番好きなラファエロの肖像画が、ルーブルからイタリアに貸し出し中だったというショック。

リンクフリーで大きめ画像はこちら
http://homepage1.nifty.com/hosizora/art/raffaello/raffaello02h.html

旅行にはあることさ、とさっくり忘れても、お気に入りが見れなかったというのはやはり心残りでした。実はフランスやパリは私には国や街としてどうも居心地が悪くて、この画をせめて10年に一回は見たいだけに出かける程だったのです。よもやあんなものを貸し出すとは思わなかった。(涙)
グランドギャラリーでボーゼンとしている私のために電話で調べて「あのブルーアイが見たかったのね」と慰めてくれたルーブルのおばちゃん、ありがとう。

そのあと、アングルの「オダリスク」と「泉」に挟まれてひとりきりで30分なんて贅沢な時間(誰も信じてくれないんですが)なんかあっても慰めにはならなくて。なんか美女が気の毒そうにこっちを見ているみたいで。私はフランスの美女ではなくイタリアのおじさんが見たかったのだ。

今年は実は結婚のアニバサリーという口実はあったものの、あの旅行の後ではいまいち動く気がしなかったのですが、タナボタなラッキーがありまして、やっぱりまたパリへ行くことになりました。
……ああ、きっとあの画が私を呼んでくれたのね、うるるん、と喜んでいたのですが、が、が
今回はイタリアをメイン(こちらもいくつかリベンジが10年越しであって)したら、昨日になって(遅すぎ)とんでもない事に気付いて。
メインのフィレンツェのダビンチの一番いいのが、ちょうど旅行の時期から上野に貸し出されて。
旅行を決めた頃になんとなく聞いていたのですが、発表が年末のあわただしい時だったし、こちらもイタリアへ行くとまではまだ決めていなかったので結構いいかげんに聞いたようで、夫に「あそこにあれがないと、観るものがないわねえ」と言った記憶はあるんです。
そう、フィレンツェの「受胎告知」と聞いて、なぜか私はダビンチではなくフラ・アンジェリコだと思いこんだのです。

想えば私はダヴィンチには数々の無礼があったのです。でもそれはウィンクラーって図案が単純だから刺すのがちょっと退屈なのよね、というのと同じで、欧米のやまほどいるデザイナーへは刺すことがあってもたいていはきれい事だけで文句も言いませんから。誰も侵しがたいとその価値は揺るぎないと認めているからこそ、そして好きだからこその言いたい放題。

そしてたとえばひとりでルーブルへ行くと、開館と同時に入り口から速攻でグランドギャラリーへ直行、お気に入りのダヴィンチでないその画の前で張り付いていると、しばらくして館員のおじさんがまだがらんと人気のないところへ照明をつけに来てくれて、(小説だとここで私がヌードで死んでいないといけないのかな) 私のすぐ隣の無視されている画を指差して「モナリザ」、とかわざわざ教えてくれたくらいだったのです。(こっちの方が有名だから見たら?って感じ) でも日中は人がモナリザに集まるのですぐそばのこの絵が落ち着いて見れないのです。

昨年もそのモナリザが別室に引っ越したのでやっとお目当ての画が落ち着いて見えるかなと行ったのですが、肝心の画が…いない…
中学の時には、エッチングの実習でこの画をがりがりと模写したくらい昔から好きなんです。
ラファエロがモナリザに影響されて描いた、男モナリザと呼ばれている作品で、レンブラントが模写して、作品に影響したくらいだから。

今回もダヴィチにちなんだ観光もついていたのを断ったし。好きなんだけどつい無礼がいっぱいあったためかダビンチさんとすれ違いになってしまったようです。

帰国便がどうも関空行きがとれなくて、成田ー羽田ー大阪という恐ろしい乗り換えになりそうなのでそれなら羽田に荷物を置いて上野へ走る元気はあるだろうかと思案(荷物を持って先に帰れと言われた同行者に拒否されて却下)

前々回にロンドンのV&Aに行ったのに見そびれたラファエロのタペストリーを、前回リベンジして、前回のラファエロの肖像画を今回でリベンジ出来そうですが(まさかまた貸してませんよね)。
来年はまたイタリア?(あのユーロ高ではもう二度と行けない)

でもウフィツィで、がっかりした観光客が日本人を見る目が冷たそう。あそこの公式サイトは今時信じられないようなシンプルで。そんなアナウンスもしていないようなので、知らずに行ってショックを受ける方も多いでしょう。でもイタリアも中国人ご一行様で溢れているでしょうからそちらが東洋人の区別の付かない欧米人に睨まれちゃうかも。いやローマには多いでしょうがフィレンツェには少ないかなあ。


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